クリスピンのものがたり

小さな工房で毎日、ひとりこつこつと靴を作っているとても生真面目な靴職人がいます。とある日曜日の朝、彼は、たまには靴じゃないものを作ってみたくなりました。休日ののんびりとした時間を使って、さて何を作ろうか…としばらく思案したあげくに思いついたのが革のテディベアでした。とっておきの上質な革と対話するように、ゆったりとその工程を楽しみながら、少しずつ少しずつ、愛らしいテディベアが職人の手から作り出されていきました。中にはオーガニックのコットンをたっぷり詰めて、ちくちくと職人の手で縫い合わされていきます。それは修業時代のヨーロッパで彼が何度も目にしたアンティークのテディベアたちの雰囲気に自然と似ていったのでした。そして仕上げには、普段彼が大切に使っている靴用のアンティークボタンを目として付けました。とたんに、まるで命が吹き込まれたかのように、今にも話し出しそうな可愛らしい顔をした一匹のクマが靴職人をじっとみつめていたのでした。聖書の中で靴の聖人とされている「聖クリスピン」の名前からもらい、彼はこのテディベアを「クリスピン」と名付けることにしました。小さな革製のテディベア「クリスピン」が、靴職人の新しい友人であると同時に、いつまでも彼の靴工房を大切に見守っていてくれるようにと願いを込めて。

THE SHOEMAKER'S HOLIDAYがお届けする、心あたたまるストーリーを持つ革のテディベア「クリスピン」。誕生から、その人柄（クマ柄）が多くのお客様に愛され続けています。その後は、柔らかくて可愛らしい革のベビーシューズ、そしてシックでくつろぎ感たっぷりな革のルームシューズと、THE SHOEMAKER'S HOLIDAYの職人が腕によりをかけて製作する、手作りの商品たちがラインナップしています。